About

多かれ少なかれ、この混沌とした時代を生きる誰もが抱くであろう、閉塞感や苦しみ。
神はサイコロを振らない」の音楽は、その状況を一撃で打破するような起爆力と、傷付きひび割れた聴き手の心に寄り添い温もりで包み込むような浄化作用の両軸を兼ね備えている。

福岡で結成したのは2015年。全国各地のライブハウスで実力を磨き上げ支持者を徐々に増やし、2020年7月、コロナ禍の真っ只中にメジャーシーンへの進出を果たした。数々のエンタテインメント作品の主題歌などを担当し、キャッチーなソングライティングで才を発揮すると同時に、ロックバンドらしいエッジィで不可侵な音楽領域も深化させている。
静と動、明と暗、光と闇――そういった両極を併せ持つからこそ生まれるダイナミズムは以前からの魅力だったが、近年その対比はより一層際立ち、必然的に、彼らのライブで体感する熱量は高まるばかりだ。

バンド名「神はサイコロを振らない」は、現代物理学の父、アルベルト・アインシュタインの言葉。観測される現象が偶然や確率に支配されることもある、とする量子力学の曖昧さを批判したもので、アインシュタインは、「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式がある」との立場から、〝神″をその比喩として用いた。「神はサイコロを振らない」のメンバー4人が従うのは、「型にはまらない、誰にも出せない音を生み出し続ける」という、自らが定めた絶対的な〝法則″。それをもって自分自身が司る道を自分自身で切り開いていく、との意を込めて命名された。
その誓い通り、彼らは、メジャーシーンへの転換とコロナ禍のタイミングが重なるという数奇な運命を嘆くのではなく、前向きにタフな活動を繰り広げてきた。再びライブ会場に歓声やシンガロングが響く日を信じ、コール&レスポンスを想定した楽曲の数々をあえて生み出してきたのも、その信念の表れの一つである。
<Zepp Tour 2023「雪融けを願う飛行船」>のファイナルでは遂に声出し解禁。
苦境を乗り越え宿願を叶えた「神はサイコロを振らない」は、次なるステップへと飛翔する。

(L→R)
桐木 岳貢(Ba.) / 柳田 周作(Vo.) / 黒川 亮介(Dr.) / 吉田 喜一(Gt.)
Kiriki Gaku / Yanagita Shusaku / Kurokawa Ryosuke / Yoshida Kiichi
1994.3.22 / 1994.12.23 / 1994.5.6 / 1996.1.25